会食はマナーが全てじゃない。接待の極意

上司「今度クライアントと会食のセッティングよろしく」

この言葉に震え上がった経験がある方は多くはなかろうか?

会食なんてどこから準備すればいい?
個室?居酒屋?いくらのお店?費用はどっち持ち?
焼肉?中華?懐石?2次会は?何人?
のように次から次へと疑問が生まれて当然。

それもそのはず、接待には気が重くなる調整と確認・ビジネスパーソンとしての機微が求められるのだ。

今心臓の奥を冷や汗で湿らせているひよっこビジネスパーソンには必読の教科書となるだろう。
保証しよう。この記事さえ抑えれば何とかなるレベルにはなる。
ではどうぞ!

改めてこんにちは。敏腕営業マンライターのてけてけです。
本日は経験談から成る目から鱗の接待極意記事。
時間がなければブックマークして通勤時間にでも読んでください。

この記事を読んでわかること
  • 接待・会食の事前準備ですべきこと
  • 当日の立ち振る舞い
  • できるビジネスパーソンと思われる所作
目次

ビジネス会食と飲み会の違い

初めての会食に戸惑う若手のあなた。
転職して今まで会食文化がなかったあなた。
「はて会食とは?」状態のみんな。

この記事では1から8くらいまでは理解できるので、ご安心を。

まず前提として、ビジネス会食と飲み会は違う。
“おいおい、そんなの分かり切ってるだろ”と思っても意外と言語化できないもの。

ずばり、一番の違いは「飲み会の費用を支払うのは参加者、ビジネス会食の費用を支払うのは会社(経費)」ということ。

そしてビジネス会食では必ず「ビジネス上の目的がある」がある。
そしてその目的として最も筆頭に挙げられるのが「会食相手が自社にとって特別な存在だと伝える」こと。

会食のセッティングに大事な4つのこと

「超面倒。いっそのこと自分で金払うから気を遣わせないでくれ」と思う人もいるだろう。
でも覚えておいてほしい。
雑務と思われる「ビジネス会食」こそ、若手ビジネスパーソンにとって千載一遇のチャンスだということ。

若手こそビジネス会食で得られる恩恵が大きい。
その一方で、実務に耐えうる会食ノウハウがまとったページや文献をてけてけは知らない。
ネット記事で落ちているような「ビールのラベルを上に向ける」「グラスが空いたらすぐ注ぐ」といった表層的なマナーばかりに気を取られていると、会食の本質を見失ってしまう。

今回は最初の一手からおさらいする。
実は最初こそが勘所ではあるが、途中で辞めず最後まで焦らずじっくり読み込んでほしい。

そう、これは実務なのである。

会食背景の理解

会食には必ず達成したいビジネス目標がある。
来期の予算獲得に必要な情報を聞き出したり、今後莫大な金が動く協業案件の手綱を握ったり…
相手の役職やビジネス背景を踏まえて価格帯、立地を選定すべき。

背景を理解しないことには始まらない。

最適なお店の確保

個室は必要?その店はまだ予約できるか?
オープン席の場合は座席間隔は空いているか?
座席配置が容易か?

会食はお店選びが全てではないが、お店選びが全ての始まりであるのだ。

上司、クライアントの食の好みの理解

肉料理希望と言われたら、何店にする?
ステーキ、焼肉、フレンチ、イタリアン、肉割烹…
自身で焼くタイプの焼肉はNGの会社もあることだろう。

ひとえに肉と言ってもここまで様々。事前に解像度をあげたイメージのすり合わせが何より重要だ。

二次会の手配

そもそも2次会があるのか?予約は取れるのか?1次会の終了時間は?移動時間は?
考えただけでも手汗がにじむ。
2次会があるかどうかもわからず、人数も未確定の中のアテンドはビジネスパーソンの力が図られる。

できるかできないか、千載一遇のチャンスをつかむには徹底したい分岐点だ。

さて前段が長くなったが、ここからはより実務に入る。
忙しいビジネスパーソンはここからでも構わない。

事前準備

まず前提。
それは店選びを決して寝かさないこと。必ず。
会食の準備には思っているよりも時間がかかる。
夏休みの宿題のように直前になって慌ててどこも空いてませんでしたは許されない。

店選びを早く終えてしまうことには以下のメリットがある。

  • 最善の店を予約できる
  • 取引先、重役のスケジュール負担を軽減できる
  • 手土産購入も安心

横着ぜずにここを抑えるだけでスケジュール的余裕が格段に上がる。

ここからToDo「タスク一覧」

①背景の確認
  • リストなぜ今回の会食を開催するのか
  • 会食で達成したいこと何か
  • 参加者の確認(フルネームと肩書)
  • +αを考えておく

ここからはクライアントとの関係性やらなにやらで聞けないことが多いが、とにかく情報は多いに越したことはない。

自らセッティングできる場合はクライアントの内通者から細かくヒアリング
上司から聞く必要がある場合には作戦会議等で合意形成しておくことが大事。

②必要情報の収集
  • 予算上限
  • 参加者全員のアレルギー・苦手なもの(上役の好み、NG確認)
  • 個室の有無
  • ビール銘柄 ※以下参考に
  • 手土産の有無
  • 支払いは誰がするのか
  • 会食の開催エリア
  • 2次会の開催有無
  • 会食で達成したいこと何か
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ここまでできたら会食候補店をリサーチの上、事前予約を済ませて関係者にお店の提案をする。
お店に負担をかけないようここはスムーズに済ませておく。
事前予約が必要なのは、「ここいいね、ここにしよう」の後に予約ができずに出戻るリスクを防ぐためだ。

お店選びのポイント

実際にお店選びをするときには以下を抑えられていれば問題ないだろう。

  • 予算内に収まるか
  • 個室があるか、ない場合は他席との距離が保たれているか
  • 喫煙所はどこにあるか、喫煙所の近くを確保できるか
  • 失礼のない座席配置ができるか、スムーズに案内できるか
  • ビールの銘柄は何か
  • 焼肉などで会話の時間が取られても問題ないか
  • 2次会開催の場合に近くで対応できるか

そして可能であれば一度下見に出かけるべし。その際はぜひ楽しい”飲み会”を。
現地で予約を済ませられれば事前の打ち合わせも兼ねられて一石二鳥なのだ。

(お店選びの記事は準備中…)

手土産の購入

お店の予約が済んだら一安心。

とはならずに手土産を用意しよう。
手土産を用意するときは、相手の生活をイメージすることを決して忘れないように

会食はクライアント担当者の貴重な家族の時間を頂戴するわけだから、そのお礼の意味を込めて時間をかけるべき。
奥様がいれば二人で楽しめるもの、お子様がいるようであればそこまで組み込んだ手土産が望ましい。

とは言ったものの、家庭環境が必ずしも良くない場合もあるため注意が必要。
不安な場合は踏み込まないことも戦術の一つ。

(手土産選びの記事は準備中…)

2次会のケア

2次会の準備は非常に高難易度であるため、上役のサポートを仰ぐことは必須である。
そこのサポート体制を築くことが何より重要なのは言うまでもない。

じゃあなぜ難しいのか、理由は簡単「読めないから」である。

そもそも2次会は開催有無がわからない。
その場の流れである場合もあれば流れる場合もある。
そして到着時間もわからない。

「会食が終わった後テキトーに探そう」と思ってどこも満席。
何とかキャッチで入れた居酒屋でぼったくりまがいのクソ店、なんて痛い目を見た人も多いことだろう。
場面で予約が取れなかった結果、2次会誘導に手間をとり微妙な空気で解散となるのは避けたい。

しかし、予約して来店しない、遅れるといった店に迷惑をかけるような依頼をするのはデキるビジネスパーソンとして望ましくない。

打開策は以下の2つ

予約段階の情報が不確定でも許してもらえる関係値のお店をつくる
・おそらく行きつけのお店がある上役に事前依頼する(顔を立てるのにおすすめ)

会食が多いようであれば得意なエリアを数か所、行きつけのスナックを1~2店作っておけると安心だ。

会食中

ビジネスの話は「しない」こと

ビジネス上の目的があるから会食をするのに、ビジネスの話をしてはいけないのはなぜ?と思った鋭いみなさま。

おっしゃる通り。

だが会食で提供するのは「自社にとって特別な存在」という空気。
その空気が後日のビジネス上の目的達成に導く。
「お代官、おぬしも悪よのぉ」的な世界観は存在しない。

しかし、クライアントから持ち掛けられた場合は別。
前置きは必須だが了承を頂ければ話をしてOK。

商談では話さないプライぺートを話せ

一般的な会食は普段の商談、MTGよりも時間が長いはずで、お酒も入り緊張感も柔らかくなる。

普段の商談では周囲の目を気にしてしまうようなプライベートな側面にどっぷりとふれられる唯一の機会。
しっかりと聞き込もう。

ここで聞くべきなのは、休日の使い方、趣味、好きなこと等だ。

そう、合コンと同じである。

それもそのはず、相手の好きなことや趣味に共通点があると一気に話が進む場合が多い会食では、クライアント担当者を好きになったもの勝ちであるのだから。

旅行、グルメ、サウナ、野球、スポーツ観戦あたりは鉄板。

この辺りの趣味を持っておくと話のネタに困ることはないのでおすすめ。
趣味が持てない人お大丈夫!弊メディアで記事を読み漁れば会話に困ることもないだろう。

酒は飲んでものまれるな

ここまで頑張ってきた会食が失敗するほぼすべての理由はアルコールの過剰摂取だ。

当日は楽しそうにしていたクライアントも後日「礼儀がなっていない」と不服申し立てられることもしばしば。
楽しくてつい、、が許されるのは飲み会まで。

自分はもちろん、調子に乗りがちな諸先輩方のコントロールも必須だ。
とはいっても、酒好きなクライアントでは”飲めるやつ”も喜ばれるケースがあるので、無理のない範囲でコントロールしよう。

それでもお酒が苦手な人はお店の人に相談して、
-アルコール濃度を薄めてもらう
-お茶ハイをお茶のまま出してもらう

などで対応しよう。

大抵の人はグラスが開けば良かれと思って「次どうされますか?」などと聞いてくる。
その場の興ざめをさせないようにこの辺りも徹底しておけると◎

陰口は聞き流す

お酒が進んでくるとクライアントからネガティブな話題や愚痴、陰口なんかが良くこぼれてくる。
普段では「あ~そうですね~!」といった同調が基本な営業でも、この時ばかりは口を紡ぐ。
もしくは苦笑いですませよう。
場が悪ければ注文をしてさえぎったり、お手洗いに逃げてしまうのも良い手だ。

噂には必ず尾ひれがつくものである。

その時の同調が誰かの耳に入り、
「○社の××は△△を悪く言っていた」なんて流れた日には島流しもあり得るだろう。

単品注文でない場合は料金コントロール

まず第一に可能であればコースを勧める。
(お得さを求めた飲み放題ではなく、様々楽しめる飲み放題がベター)

会食に予算上限はつきものであるから、安心して会計を迎えるにはコースが一番。
もし予算上限を超えてしまった場合に支払うのは多くの場合自分ではなく上司だ。
愛する家庭を持つ上司のおこづかいを一夜にして飛ばすことだってあるかもしれない。
要注意だ。

特に注意すべきはアルコールの注文数。
食事は正直大したことない。

特にものによって高くつくワインリストやジャパニーズウイスキーをクライアントが頼みだしたら要注意。
時点のお会計金額を裏でしっかり店員さんに確認しよう。

その時にヒヤリ。もし予算を超えてしまいそうであれば
-ドリンクの提供をゆっくりにしてもらう
-ドリンクラストオーダーをかけてもらう
などして上司のお財布を守るほかない。

もちろんクライアントの目には入らないように裏方で。
これはこれで社内評価がうなぎ登りの可能性もあるので、遠慮なく会を締めて積極的な2次会誘導に向かおう。

食事量のコントロール

会食も終盤に差し掛かり、ほとんどの飲食店で出てくるであろう「シメ」
この時の思いやりも重要だ。

特に女性の方など食が細く、料理を食べきれずに残してしまうパターンが多い。
残してしまう人も残したくて残すわけでなく、罪悪感を感じることもしばしば。

気持ちよくお開きにできるよう、〆の前あたりでは参加者全員にお腹の具合を確認。
必要に応じて量を減らしてもらうか、他の方ないしは自分が食べるよう合意形成をしておこう。

会食後

支払いと手土産はスマートに

さて無事会食も乗り切れたら2次会に!…なんて思うのもまだ早い。
事前に丹精込めて選出した手土産を忘れてはないだろうか。
そしてデキるビジネスパーソンはスマートな支払いも必須だ。

まず会食時には宛名を事前に確認うえ領収証を貰うことが求められるのだが、だいたい以下の3パターンに収まる。

-自社が1次会、2次会すべて支払う
-自社が1次会、クライアントが2次会を支払う
-自社、クライアントで折半

今回の会食がどれに該当するかは事前に上司、クライアント担当者と確認してスマートに支払うことが大事。

そして支払いにはぜひかっこいいカードでポイントもためてほしい。
マリオットボンボイプレミアムカードがおすすめ。

また手土産はこのタイミングでスマートに渡すのが正しい。

置き場がないからといって地面に置くのは絶対にNG。
人にあげるもの、もらったものを床に置くのはよろしくないとみなさんもおばあちゃんに教わったはずだ。
そのため手土産についても店に先につき事前に店員さんに預けておくのが好ましい。

そして会計や退店の案内で水が差されることがないよう、店員さんにひとこと申し伝えておくことも忘れずに。

2次会の仕切りは何よりも気合を入れて

ここでもたつくとせっかくの会食が台無しになる可能性がある。
特に天候が悪い場合は最悪だ。

上司、クライアント上役に意向をゆだねつつ、まとまらないときの提案を用意しておこう。
店舗が決まった後の誘導もスマートに。

雨が降っていたり距離がある場合はタクシーがいいだろう。
スマートなビジネスパーソンならGOは必須だ。

もしまだ登録もしていないのなら、悪いことは言わないから落とすべきだ。 備えあれば憂いなし。

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御礼メール

会食終了後の翌日朝には、クライアントはもちろんのこと自社の参加者にも御礼メールを送ろう。
できればクライアント各人での御礼+全員が入ったメールでの御礼メールを送れるとスマート。
社内の重要人物には直接会ったタイミングでお礼も忘れずに。

お勧めは会食終了後当日、記憶に残った話を下書きに記載をしておくことだ。
酒を飲めば次の日にはきっぱり忘れてしまうもので、気の利いたメールは送れない。

そう、ひとの記憶は実に不確かなのである。

当日中にその日のトピックスを入れた明日の御礼メールで書きたい内容をまとめておこう。
その人のプライベート情報も記録できて一石二鳥だ。

最後に

会食のセッティングって実に面倒でリスクもあって雑用感もあってやりたくない仕事であるのは間違いない。
ただこの記事を実直にやってしまえば、必ず上司はその頑張りを見てくれる。
そして何よりも大事な「相手を想像して思いやる」ことはどんな仕事にも通じる最強スキルなのである。

仕事の充実は精神的な充実につながるはずだ。

それでは!

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